働きながら資格取得を目指すと、情報が多くて大変ですよね。
せっかくの給付金制度、知らずに損をするかもしれません。
そこで、今回は在職中でも受け取れる専門実践教育訓練給付金の申請方法と活用ポイントについて紹介します!
この記事で分かること!
- 在職中に受給する方法
- 必要な条件や申請の流れ
- おすすめの学習講座
専門実践教育訓練給付金の基本情報
専門実践教育訓練給付金は、スキルアップやキャリアアップを目指す社会人に向けた支援制度です。
この給付金を活用することで、働きながらでも資格取得や職業訓練を受けられるチャンスが広がります。
専門実践教育訓練給付金の活用により、自己負担を軽減しながら専門的な知識を学べます。
まずは、この制度の目的や支給内容について詳しく見ていきましょう。
厚生労働省やハローワークのページに詳細が記載されているのですが、
残念ながらとても難しい記載になっているため、当ブログではできるだけ噛み砕いて説明していきます。
引用:厚生労働省 専門実践教育訓練給付金について
https://www.mhlw.go.jp/content/001331027.pdf
厚生労働省 令和6年10月から教育訓練給付金を拡充します
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564_00042.html
ハローワーク 教育訓練給付制度とは
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_education.html
給付金の目的と支給内容
専門実践教育訓練給付金は、働く人のキャリア形成を支援するために設けられた制度です。
この給付金を活用することで、資格取得やスキルアップに必要な費用の一部が支給されます。
支給内容は、受講費用の70%が給付されることが特徴です。
(2024年10月〜80%に変更、後述します。)
給付金の概念
- 最大支給額:年間上限40万円まで
- 給付期間:最長3年(最大120万円)
- 支給割合:受講料の最大50%
↓修了後1年以内に就職(転職)に成功した場合70%追加給付
- 最大支給額:訓練期間が3年の場合は上限168万円、2年の場合は上限112万円、1年の場合は上限56万円
- 支給割合:受講料の20%
たとえば1年間で80万円の講座を受講した場合、基本で40万円。
修了後就職(転職)に成功した場合は56万円(計算式40万円+(80万円×20%の16万円))が給付されるため、自己負担を大きく軽減できます。
給付金合計56万円÷受講費用80万円は70%の還元となります。
また1年間で100万円の講座を受講した場合、基本で40万円(本来は50万円だが、上限は40万円となる)。
修了後就職(転職)に成功した場合は56万円(計算式40万円+(上限16万円)が給付されます。(本来は60万円だが、訓練1年間の場合上限は56万円となる。)
給付金合計56万円÷受講費用100万円は56%の還元となり、これでも十分半額以上になっているので強力。
このように、制度を上手に活用することで、効率よくスキルを身につけられます。
参考
また2024年10月〜は更に給付金が拡充され、厚生労働大臣の指定を受けた講座であれば、給付金上限が70%→80%に引き上げられることになりました。
上記で計算した例の場合、
1年間で80万円の講座を受講した場合、基本で40万円。
修了後就職(転職)に成功して、受講前賃金よりも5%以上上昇した場合は、
64万円(計算式40万円+(80万円×20%の16万円)+8万円(80万円×10%))が給付される。
給付金合計64万円÷受講費用80万円は80%の還元となる。
1年間で100万円の講座を受講した場合、基本で40万円。
修了後就職(転職)に成功して、受講前賃金よりも5%以上上昇した場合は、
64万円(計算式40万円+(追加給付金上限16万円)+(追加追加給付金上限8万円)が給付されます。(本来は70万円だが、上限金額に達するため64万円となる。)
給付金合計70万円÷受講費用100万円は70%の還元となる。引き続き、半額以上になっているので強力。
次に、どのような教育訓練が対象となるのか見ていきましょう。
対象となる教育訓練の種類
専門実践教育訓練給付金が適用されるのは、厚生労働省が指定した特定の教育訓練コースのみです。
主に、職業能力の向上やキャリアチェンジを目指すための専門性が高い講座が対象です。
対象となる教育訓練には以下のようなものがあります。
- ITやプログラミングの専門講座
- Webマーケティングの専門講座
- 医療や福祉の資格取得講座
- ビジネススキルを磨くための経営・会計講座
- 介護・福祉関連の職業訓練コース
これらの講座は、実践的なスキルを習得できるよう設計されているため、社会人が転職や昇進を目指す際に役立ちます。
たとえば、ITエンジニアを目指す人であれば、プログラミングやデータサイエンスのコースが選ばれることが多いです。
選択肢が豊富で、自分の目指すキャリアに合った講座を見つけやすいのも、この制度の魅力です。
次に、在職中に給付金を受けられるメリットについて見ていきましょう。
在職中に受けられるメリット
在職中に専門実践教育訓練給付金を受けられるメリットは、経済的負担を軽減しつつキャリアアップを目指せる点です。
給付金を受け取りながら働くことで、経済的な不安なくスキルアップに集中できます。
在職中に給付金を活用する主なメリットは以下の通りです。
- 仕事を辞めずに専門知識を習得できる
- 資格取得やスキルアップにかかる費用が軽減される
- 職場での評価や昇進に直結するスキルを身につけやすい
- キャリアチェンジにも役立つ
たとえば、IT業界に転職したいと考えている方が、プログラミング講座を受講するケースを考えてみましょう。
この場合、在職中であっても、講座費用の一部が給付されるため、通常よりも少ない負担で学べます。
また、今の職場でも評価されるスキルを得られるため、昇進や新しいプロジェクトへの参加が期待できます。
在職中にスキルアップを目指すなら、専門実践教育訓練給付金は大きな助けとなるでしょう。
次に、給付金を受け取るための具体的な条件を見ていきましょう。
在職中に給付金を受け取るための3つの条件
在職中に専門実践教育訓練給付金を受け取るためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
これらの条件をしっかり確認し、適切な準備を行うことでスムーズに給付金を申請できます。
以下で、給付金を受け取るための3つの条件について詳しく解説します。
まずは「雇用保険加入期間の確認」から見ていきましょう。
雇用保険加入期間の確認
専門実践教育訓練給付金を受けるには、一定期間以上の雇用保険加入が必要です。
具体的には、原則として「3年以上の雇用保険加入」が求められます。
ただし、初回申請の場合は1年以上の加入で対象になることもあります。
- 原則:雇用保険に3年以上加入していること
- 初回申請の場合:1年以上の加入で申請可能
- 離職後1年以内の再就職者も対象
たとえば、会社員として3年以上働いている場合、この条件を満たしているため給付金申請が可能です。
一方、転職してまだ1年未満の人は、加入期間が足りないため申請できません。
雇用保険の加入期間が条件を満たしているか、事前にハローワークで確認することをおすすめします。
次に、受講する講座の選択について説明します。
指定講座の選択
専門実践教育訓練給付金を受けるには、厚生労働省が指定する講座を受講する必要があります。
これは、給付金が実際のスキルアップやキャリア形成に役立つことを確保するためです。
- 厚生労働省指定の講座のみが対象
- 対象講座は全国の専門学校やオンラインで提供
- 対象講座リストはハローワークで確認可能
たとえば、IT分野でキャリアアップを目指す場合、Pythonやデータサイエンス、Webマーケティングなどの講座が選べます。
指定講座のリストは定期的に更新されるため、最新情報をハローワークのサイトや窓口で確認すると安心です。
最後に、申請に必要な書類について見ていきましょう。
必要書類の準備
専門実践教育訓練給付金を受けるためには、いくつかの書類を準備してハローワークに提出する必要があります。
この書類をきちんと揃えて提出することで、申請がスムーズに進みます。
- 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
- 雇用保険被保険者証
- 受講する講座の情報が記載された申請書
- 勤務先からの証明書(必要な場合)
たとえば、勤務先からの証明書が必要な場合は、事前に上司や人事部に依頼しておくとスムーズです。
準備が整ったら、ハローワークで申請手続きを行いましょう。
次に、仕事を続けながら学べるおすすめの講座について解説します。
仕事を続けながら学べるおすすめの講座
専門実践教育訓練給付金を利用して、仕事を続けながら学べる講座を選ぶことで、効率的にスキルアップが可能です。
以下では、資格取得やキャリアアップに役立つ講座を紹介します。
自分の目指すキャリアに合わせて、最適な講座を選ぶ参考にしてください。
まずは、資格取得に役立つ講座から見ていきましょう。
資格取得に役立つ講座
資格取得を目指す人におすすめの講座として、実務に活かせる内容が学べるものがあります。
たとえば、ITエンジニア向けの「ITパスポート」や「基本情報技術者」の講座は、専門知識を身につけるのに最適です。
- IT関連:ITパスポート、基本情報技術者
- 医療・福祉:介護職員初任者研修
- 経営・会計:簿記、ファイナンシャルプランナー
たとえば、医療分野で働く人には「介護職員初任者研修」がおすすめです。高齢者向けサービスの需要が高まる中、介護の基礎知識を習得できる講座です。
このような資格は転職時にも役立つため、キャリアの幅を広げることが可能です。
次に、キャリアアップに有利な講座について見ていきましょう。
キャリアアップに有利な講座
キャリアアップを目指す人には、実践的なスキルが学べる講座が向いています。
例えば、ビジネススキルを高める「プロジェクトマネジメント」や「データ分析」などが挙げられます。
- マネジメント:プロジェクトマネジメント、リーダーシップ講座
- ITスキル:データ分析、Pythonプログラミング、Webマーケティング
- ビジネススキル:マーケティング、交渉スキル
プロジェクトマネジメントの講座では、チームを効果的に管理する方法やリーダーシップを学びます。
このようなスキルは、職場での評価に直結するため、昇進や転職時に大きなアピールポイントとなります。
次に、時間や費用の負担が少ない講座について解説します。
時間や費用の負担が少ない講座
忙しい社会人にとって、短期間で学べる講座は非常に魅力的です。
専門実践教育訓練給付金を使い、なるべく時間や費用の負担が少ない講座を選ぶのも一つの方法です。
- オンライン講座:自宅で受講可能な講座
- 短期集中講座:1〜3か月で完結するコース
- 夜間や週末講座:仕事後や休日に学べる講座
たとえば、オンラインで受講できるPythonプログラミングの講座は、時間の制約がある人でも学びやすくおすすめです。
短期間で集中的に学べるため、自己負担を抑えつつ必要なスキルを習得することが可能です。
次に、専門実践教育訓練給付金の申請手順と注意点について説明します。
専門実践教育訓練給付金の申請手順と注意点
専門実践教育訓練給付金を受け取るためには、決められた手順に従って申請を行う必要があります。
申請手順や必要な書類を理解しておくことで、スムーズな申請が可能です。また、いくつかの注意点もあるため、合わせて確認しましょう。
それでは、申請の流れを具体的に解説していきます。
申請手順のステップ
専門実践教育訓練給付金を受け取るためには、以下のステップに沿って申請を進めます。
まずはハローワークで情報収集を行い、自分に合った講座を確認することが重要です。
- ステップ1:ハローワークで対象講座の確認
- ステップ2:講座の申込と受講開始
- ステップ3:必要書類を揃えてハローワークに申請
- ステップ4:給付金の審査と支給
たとえば、IT系の資格取得講座を希望する場合、まずハローワークで対象講座のリストを確認し、条件を満たしているかチェックします。
講座を選んだ後、講座主催者に申し込み、受講を開始します。そして、必要書類を揃えてハローワークに申請する流れです。
次に、申請に必要な書類について解説します。
申請時に必要な書類
給付金の申請には、いくつかの書類が必要です。これらの書類を確実に準備して提出することで、スムーズな申請が可能になります。
- 受講計画書(講座主催者が提供)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 雇用保険被保険者証
- 銀行口座情報(給付金振込先)
たとえば、受講計画書は、講座主催者から発行される書類で、受講する講座の内容や期間が記載されています。
その他の書類も準備を忘れず、提出前に再確認しておきましょう。
次に、不支給とならないための注意事項について見ていきます。
不支給とならないための注意事項
専門実践教育訓練給付金は、条件を満たしていても、いくつかの理由で不支給となる場合があります。
以下の注意点に気をつけることで、給付金が受け取れない事態を防げます。
- 講座の出席率が80%未満の場合は不支給
- 申請期限を過ぎた場合は受理されない
- 書類に不備がある場合は再提出が必要
たとえば、講座の出席率が低いと、給付対象から外れる可能性があるため、受講時には出席管理にも気をつけましょう。
また、申請期限を過ぎると受理されないため、計画的に手続きを進めることが重要です。
最後に、給付金を効果的に活用するためのポイントについて解説します。
効果的に給付金を活用するポイント
専門実践教育訓練給付金を最大限に活用するためには、学習を効率的に進める工夫が必要です。
以下では、学習時間の確保や家族・職場の協力を得る方法、そしてモチベーションを保つコツについて解説します。
給付金を無駄にしないためにも、これらのポイントを押さえておきましょう。
学習時間の確保方法
仕事を続けながら講座を受講するには、限られた時間を効率よく使うことが求められます。
毎日の生活の中で学習時間を確保するために、以下の方法を試してみましょう。
- 通勤時間や昼休みを活用する
- 週末の時間を集中して使う
- スケジュール管理アプリで学習計画を立てる
たとえば、通勤中にオンライン講座のビデオを視聴したり、昼休みにテキストを読み込んだりすることで、隙間時間を有効活用できます。
週末に集中して勉強時間を取るようにすることで、平日の負担を軽減することも可能です。
次に、家族や職場の協力を得る方法について説明します。
家族や職場の協力を得る方法
専門実践教育訓練給付金を活用して学習を進めるには、家族や職場の理解が不可欠です。
周囲の協力を得るためのポイントを押さえておきましょう。
- 事前に学習計画を共有する
- 家族に応援をお願いする
- 職場では必要に応じて上司に相談する
たとえば、学習計画や講座の目的を家族に説明し、応援をお願いすることで、家庭内での理解が得られやすくなります。
また、仕事の合間に学習時間が必要な場合は、上司に相談してみることも検討しましょう。
次に、学習のモチベーションを保つコツについて見ていきます。
モチベーションを保つコツ
長期間の学習を続けるためには、モチベーションを維持する工夫が重要です。
以下の方法を参考にして、学習意欲を高める環境を作りましょう。
- 目標を小分けにして達成感を得る
- 定期的に進捗を確認し、改善点を見つける
- 仲間やオンラインコミュニティに参加して励まし合う
たとえば、月ごとに小さな目標を設定し、達成するたびに自己評価を行うことで、学習に対する達成感を味わえます。
また、SNSや学習仲間との交流を通じて、互いに励まし合うことも効果的です。
以上のポイントを活用し、専門実践教育訓練給付金を最大限に活用してキャリアアップを目指しましょう。
まとめ 専門実践教育訓練給付金を活用した在職中の学び方
今回は、在職中に専門実践教育訓練給付金を受け取るための方法について紹介しました。
この記事のポイント!
- 必要な条件と申請手順
- 支給対象の講座内容
- 給付金を活用するコツ
専門実践教育訓練給付金を仕事を続けながら受け取るための条件や申請のステップについて詳しく説明しました。また、給付金を活用して学びやすい講座も取り上げ、無理なくスキルを伸ばすためのポイントもお伝えしました。
今すぐ給付金の申請に挑戦して、理想の未来を手に入れてください。