

仕事の一環なのに労働時間と認められないのは納得いかないですよね。
もし本来カウントされるべき時間が除外されていたら、損をしているかもしれません。
そこで、今回は移動時間が労働時間に含まれるケースや法律上の考え方、適正な労務管理の方法について紹介します!
この記事で分かること!
- 移動時間が労働時間に該当するケース
- 移動時間が労働時間に入らない理由
- 適正な労務管理とトラブル回避策
移動時間は労働時間?法律と実態をチェック
移動時間が労働時間に含まれるのかどうか、多くの人が疑問を抱いています。
労働時間の定義や法律上の扱いを理解し、正しい知識を持つことが重要です。
移動時間が労働時間と認められるケースを知ることで、適切な対応ができます。
労働時間の定義とは
まず、労働時間とは何かを正しく理解する必要があります。
労働基準法では、労働時間は「使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義されています。
労働時間の定義を理解するためのポイントは、以下の3つです。
- 業務の指示を受けている時間
- 会社の都合で拘束されている時間
- 仕事をしていなくても会社の指示で待機している時間
例えば、会社が決めた始業時間から終業時間までが労働時間となります。
しかし、業務指示がなくても会社の判断で待機している場合も労働時間に含まれることがあります。
たとえば、次のようなケースです。
労働時間と判断される例
- 始業前に会社の指示で清掃を行う
- 昼休み中に業務の指示を受ける
- 終業後に会議や研修に参加させられる
このようなケースでは、会社の指示があるため、労働時間として扱われます。
労働時間を適切に把握することで、適正な労務管理につながります。
「業務に関わる時間がすべて労働時間なのでは?」と思った方もいるかもしれません。
しかし、移動時間がすべて労働時間になるとは限りません。
次の章では、移動時間がどのような場合に労働時間とみなされるのか解説します。
移動時間はどこまで労働時間に含まれる?
移動時間が労働時間に含まれるかどうかは、ケースによって異なります。
基本的に、「会社の指示による移動」であれば労働時間に該当する可能性があります。
移動時間が労働時間と認められるかどうかの判断ポイントは、以下の3つです。
- 会社の業務命令で移動しているか
- 移動中に業務を行っているか
- 移動先での業務が明確に決まっているか
例えば、営業職が顧客訪問のために移動する場合、その移動時間は労働時間として認められることが多いです。
しかし、自宅から会社へ通勤する時間は、基本的には労働時間には含まれません。
次に、具体的なケースごとの違いを見てみましょう。
労働時間として認められるケース
- 営業職が顧客訪問のために移動する時間
- 会社の指示で現場から別の現場へ移動する時間
- 業務中に取引先へ向かう時間
労働時間として認められないケース
- 自宅から会社までの通勤時間
- 直行直帰が許可されている場合の自宅から最初の訪問先までの移動時間
- 業務と関係のない私的な移動
このように、移動時間が労働時間とみなされるかどうかは、業務との関係性が重要なポイントになります。
「移動時間はすべて労働時間になるのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、会社の指示がない移動時間は労働時間として認められないケースがほとんどです。
次の章では、国や企業による移動時間の扱いの違いについて解説します。
国や企業による判断の違い
移動時間が労働時間に含まれるかどうかは、国や企業の判断によって異なります。
国によっては、移動時間を労働時間として扱うことが義務付けられている場合もあります。
一方で、日本では移動時間を労働時間として認めるケースが限定的です。
移動時間に関する各国の主な対応を比較すると、以下のようになります。
国ごとの移動時間の扱い
- 日本:基本的に通勤時間は労働時間に含まれないが、業務命令による移動は労働時間に該当することがある
- アメリカ:一部の職種で移動時間を労働時間としてカウント
- ヨーロッパ:移動時間を労働時間として認める判例が多い
このように、海外では移動時間を労働時間とする考え方が広まりつつあります。
では、日本の企業ではどのように判断されているのでしょうか。
実際の企業の対応には、次のような違いがあります。
日本企業の移動時間に対する対応例
- 企業A:営業職の移動時間を労働時間としてカウント
- 企業B:出張時の移動時間を労働時間に含める
- 企業C:移動時間はすべて労働時間外として扱う
企業ごとに対応が異なるため、働いている会社のルールをしっかり確認することが重要です。
「なぜ会社によって判断が違うのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
それは、労働基準法の解釈に幅があるため、企業が独自の判断を行うからです。
次の章では、労働時間として認められる移動の条件について詳しく見ていきます。
労働時間として認められる移動の条件とは
移動時間が労働時間として認められるかどうかは、具体的な条件によって異なります。
主に、業務命令や業務内容に密接に関係する移動時間が労働時間として扱われます。
それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。
業務命令による移動
会社の業務命令によって移動する場合、その時間は労働時間と認められる可能性が高いです。
業務命令とは、会社からの指示によって特定の場所へ移動することを指します。
業務命令による移動が労働時間として扱われる条件は以下の通りです。
- 会社の指示で特定の場所へ移動する
- 移動中も業務の一環とされている
- 移動先での業務が明確に決まっている
例えば、営業職が顧客訪問のために会社の指示で移動する場合、その時間は労働時間に含まれます。
しかし、業務の指示がない移動は労働時間に含まれないことが一般的です。
次に、出張時の移動時間について詳しく見ていきます。
出張時の移動時間の扱い
出張の際の移動時間が労働時間に含まれるかどうかは、状況によって異なります。
一般的に、業務の一環として移動している場合は労働時間に該当することが多いです。
しかし、出張先へ向かう時間すべてが労働時間になるわけではありません。
出張時の移動時間が労働時間と認められる条件は以下の通りです。
- 移動中に業務を行っている(資料作成や報告書の作成など)
- 会社の指示で決められた方法で移動している
- 移動時間が業務の一部として認識されている
例えば、飛行機や新幹線で移動中に仕事をしている場合、その時間は労働時間とみなされることがあります。
一方で、移動中に完全に自由な時間を過ごせる場合、その時間は労働時間に含まれないことが一般的です。
労働時間として認められる例
- 出張先へ向かう途中に業務の指示を受けて作業をしている
- 移動中に電話やメール対応などの業務を行っている
- 会社が指定した方法で移動しなければならない場合
労働時間として認められない例
- 移動中に業務を行っていない(完全な自由時間)
- 自宅から出張先までの移動で業務の指示がない場合
- 新幹線や飛行機の移動中に仕事をしていない場合
このように、出張時の移動時間が労働時間に含まれるかどうかは、業務の関与度によって異なります。
「移動時間が長くても、すべて労働時間になるわけではないの?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、業務に直接関係しない移動時間は、労働時間に含まれないケースが多いです。
次に、特定の職種における移動時間の取り扱いについて詳しく解説します。
特定の職種での移動時間の取り扱い
職種によっては、移動時間が労働時間として認められるケースがあります。
特に、業務の大部分が移動を伴う職種では、移動時間の扱いが重要になります。
代表的な職種と移動時間の取り扱いを見てみましょう。
移動時間が労働時間として認められやすい職種
- 営業職(顧客訪問のための移動)
- 運送業(配送・運搬業務)
- 訪問介護・訪問看護(利用者宅への移動)
- 建設・現場作業員(現場間の移動)
- コンサルタント(クライアント先への移動)
これらの職種では、移動が業務の一環であるため、移動時間を労働時間としてカウントする企業も多いです。
しかし、すべての移動時間が労働時間と認められるわけではありません。
例えば、次のようなケースでは、移動時間が労働時間に含まれないこともあります。
移動時間が労働時間と認められにくいケース
- 営業職が自宅から最初の訪問先へ向かう時間
- 運送業のドライバーが休憩時間中に移動している場合
- 訪問介護職が業務時間外に移動する場合
- 建設作業員が直行直帰を許可されている場合の移動
「職種によって移動時間の扱いが違うのはなぜ?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
その理由は、企業の就業規則や労使協定によって異なるためです。
労働時間として認められるかどうかは、会社ごとの規則や、労働基準監督署の判断によって決まります。
そのため、自分の職種における移動時間の扱いを正しく把握することが大切です。
次の章では、移動時間が労働時間にカウントされない理由について詳しく解説します。
移動時間が労働時間にカウントされない理由
多くの人が「移動時間も労働時間ではないのか?」と疑問を抱いています。
しかし、法律や企業の判断により、移動時間が労働時間に含まれないケースが多くあります。
なぜ移動時間が労働時間にカウントされないのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
法律上の考え方
労働基準法では、労働時間を「使用者の指揮命令下にある時間」と定義しています。
この定義に基づき、以下のような時間は労働時間とみなされません。
- 会社の指示がなく、自由に過ごせる移動時間
- 通勤時間(自宅から会社への移動)
- 業務と直接関係のない移動時間
例えば、通勤時間は基本的に労働時間には含まれません。
これは「会社の指揮命令下にはない」という考え方が根拠になっています。
では、企業側はどのように移動時間を判断しているのでしょうか?
企業側の主張と実態
企業側は、移動時間を労働時間として扱わないことが多いです。
その理由として、以下のような主張が挙げられます。
- 移動時間は業務ではなく、労働の実態がない
- 労働時間に含めると残業代の負担が増える
- 他の従業員との公平性を保つため
実際には、業務に関連する移動であっても、労働時間と認めないケースもあります。
このような状況に対し、労働者から不満の声が上がることも少なくありません。
そこで、過去の判例を確認し、実際の判断基準を見ていきましょう。
過去の判例と労働問題
移動時間が労働時間に該当するかどうかは、過去の判例でも争われています。
代表的な判例をいくつか紹介します。
移動時間が労働時間と認められた判例
- 営業職が顧客訪問のために移動した時間が労働時間と認められたケース
- 工事現場の作業員が、会社の指示で遠方の現場へ移動した時間が労働時間とされたケース
移動時間が労働時間と認められなかった判例
- 通勤時間は労働時間に含まれないとされたケース
- 直行直帰の移動時間が労働時間ではないと判断されたケース
このように、業務との関連性が強い場合は労働時間と認められることがあります。
しかし、通勤時間や自由な移動時間は労働時間には含まれにくいのが実態です。
次の章では、労働時間の適正管理のためにできることを解説します。
労働時間の適正管理のためにできること
移動時間が労働時間に含まれるかどうかは、労働者の権利に大きく関わる問題です。
正しく労働時間を管理し、不要なトラブルを避けるための対策を知っておくことが重要です。
これらのポイントを詳しく解説していきます。
労働基準法を理解する
まず、労働基準法を理解し、労働時間の基本的なルールを押さえることが大切です。
労働基準法で定められている主な労働時間のルールは以下の通りです。
- 1日8時間、週40時間を超える労働は原則禁止
- 使用者の指揮命令下にある時間は労働時間とみなされる
- 残業が発生する場合は割増賃金を支払う必要がある
移動時間が労働時間として認められるかどうかを判断する際にも、この法律を基準に考えることができます。
しかし、会社によっては労働時間の解釈に違いがあるため、次に「労使間でのルール設定」の重要性を見ていきます。
労使間でのルール設定
労働時間の認識が企業と従業員の間で異なることはよくあります。
そのため、労使間で明確なルールを決めることが重要です。
具体的なルール設定のポイントは以下の3つです。
- 移動時間の取り扱いを就業規則に明記する
- 出張や直行直帰の移動時間をどう扱うか明確にする
- 労働時間の記録方法を統一する
特に、移動時間の記録を残すことは、トラブル防止のために有効です。
では、実際に自分の権利を守るためにできることを考えてみましょう。
自分の権利を守るための対策
移動時間の扱いに疑問を感じた場合、自分の権利を守るために行動することが大切です。
具体的な対策として、次のような方法があります。
自分の権利を守るための方法
- 労働時間を正確に記録し、証拠を残す
- 会社の就業規則を確認し、移動時間の扱いを把握する
- 労働基準監督署や労働組合に相談する
「会社が移動時間を労働時間として認めてくれない…」と悩む方もいるでしょう。
その場合は、労働基準監督署や専門家に相談することで、適切な対応を取ることができます。
労働時間の適正管理は、企業だけでなく労働者自身が意識することも重要です。
適切な知識を持ち、自分の働き方を見直してみましょう。
まとめ|移動時間は労働時間に含まれるのか?
今回は、移動時間が労働時間に含まれないのはおかしいのかについて紹介しました。
この記事のポイント!
- 労働時間と移動時間の関係を解説
- 労働時間に含まれる具体的なケース
- 適正な労働時間管理の方法
労働基準法における労働時間の定義や、移動時間が労働時間として認められる条件を説明しました。企業ごとの判断や実際の運用、過去の判例についても詳しく解説しました。さらに、トラブルを防ぐためにできる対策や、自分の権利を守る方法についても紹介しました。

労働時間の管理は重要な問題です。自分の権利を守るために、正しい知識を身につけて行動してください。